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マルタ:国会議員選挙は2022年3月26日!

マルタの国会議員選挙が2022年3月26日に実施されます。


マルタは一院制で、定員は65名(あるいは67-69名)です。5年ごとの改選ですが、首相が国家元首である大統領に解散の助言をし、国会解散、そして選挙が行われます。前回の選挙は2017年6月、前々回は2013年3月でした。


マルタはほぼ二大政党制で、労働党(Partit Laburista、PL)と国民党(Partit Nazzjonalista、PN)が議会のほとんどを占めています。現在の与党は労働党です。労働党は文字通り、中道左派、国民党は中道右派です。マルタではカトリックが生活の隅々まで浸透していますが、国民党はさらにカトリック保守の傾向が強いです。また、マルタでは政治は家庭単位で染み付いており、選挙の時だけではなく、普段の生活でも、労働党支持者(Laburisti)と国民党支持者(Tesserati)は、敵対心を剥き出しにする場面が多く見られます。2017年の選挙では、労働党が55.04%、国民党が43.68%の得票でした。


国政選挙の場合、16歳以上の国民が投票でき、18歳以上の国民は立候補することができます。今回の選挙では、最年少候補者は18歳です。候補者は選挙区2つまで登録できます。


また、マルタでは投票が義務ではないものの、国政選挙では投票率が常に90%以上です。前回の選挙では、「過去最低」の投票率92%でした。投票方法は単記移譲式と呼ばれるもので、少し複雑なのですが、投票者は、候補者に順番をつけ、候補者は、割り当て数(投票者数を議席+1で割った数)を超えると当選です。1回目のカウントで候補者が割り当て数を超えた場合、その候補者から2番目に多く数を得た候補者に、その超えた票分が移譲されます。これが2回目のカウントに反映されます。そうして、割り当て数に届くまでカウントを続けていきます。なお、現行の制度では、例えばA党が過半数議席獲得、得票数はB党が過半数といった場合は、B党に過半数を得るために議席数が追加されます。(例:1987年、1998年、2008年)


13の選挙区から5名ずつが選出されます。

区分けは以下の通りです。

1区ヴァレッタ、フロリアーナ、ハムルーン、マルサ、ピエタ、サンタヴェネラ

2区ビルグ、イスラ、ボルムラ、ザッバール、カルカーラ、シャイラ、フグーラ(タル・ガッル地区)

3区ゼイトゥーン、アーシャッ、マルサスカーラ、マルサシュロック

4区フグーラ、グーディヤ、パオラ、サンタルチア、タルシーン

5区ビルゼブッジャ、キルコプ、イムアッバ、ファルージ、レンディ、サフィ、ズッリーッ

6区ルア、オルミ、シッジーウィ

7区ディングリ、イムジャール、イムタルファ、ラバト、ゼッブッジ

8区ビルキルカラ、イクリン、リヤ、バルツァーン

9区ガルグール、イムシーダ、サンジュワン、スウィーィ、タシュビシュ

10区グジーラ、ペンブローク、サンジュリアン、スリーマ、ナッシャール(教会周辺以外)、バハル・イッチャーッ

11区アタード、イムディーナ、モスタ、ブルマラッド

12区メッリーハ、ナッシャール(教会エリア)、サンパウル・イルバハル

13区ゴゾ



南部(スリーシティーズ、ゼイトゥーン、マルサシュロックなど)では労働党が強く、スリーマ、スウィーィ、アタード、バルツァーン、サンジュリアンは国民党が強いといった投票傾向が顕著です。ゴゾは常に拮抗します。


選挙後、とくに結果が判明する日曜午後、月曜はたいへん騒がしくなります。ヴァレッタだけでなく、スリーマやサンジュリアンなども、選挙勝利を祝う支持者がクラクションや大音量スピーカーを載せたダブルデッカーバス、トラックなどで騒がしくなることが想定されます。それに伴い、交通はさらに乱れることが予想されます。外出は計画的に。

(写真と動画は、2017年の選挙時のもの)






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